Twin Dad | 双子パパの資産形成・運用記

双子育児をしながら40代サラリーマンが資産1.4億円を目指す過程の記録

量子コンピュータ株に追い風?Rigetti英国1億ドル投資の意味

量子コンピュータ株に追い風?Rigetti英国1億ドル投資の意味

Rigetti英国1億ドル投資+ホワイトハウス量子政策強化——保有者として見えてきたもの

先週の記事では、Xanadaのナスダック上場が「来週の注目」と書きましたがそのXanadu(XNDU)は予定通り3月27日に上場を果たし、フォトニック量子コンピュータという新たなプレイヤーが市場に加わりました。そして今週は、私が実際に保有しているRigetti(RGTI)から大型ニュースが飛び込んできました。英国への最大1億ドルの投資計画です。さらに量子分野のノーベル賞受賞者がホワイトハウスの科学顧問に就任するという政策面のニュースも重なり、セクター全体に追い風が吹いている印象の一週間でした。


Rigetti(RGTI)が英国に最大1億ドル投資——1,000量子ビットへの野心

まず今週最大のトピックから。Rigetti Computing(ナスダック:RGTI)が、英国への最大1億ドル(約150億円)の投資計画を発表しました。これはRigettiにとって米国外での初めての大型投資となります。

何をするのか

この投資の主な目的は、3〜4年以内に「1,000量子ビット超」の量子コンピューティングシステムを英国で稼働させることです。Rigettiはすでに英国に拠点を持っており、今回の投資によってそのエコシステムをさらに強化する狙いがあります。英国政府も量子コンピュータを国家戦略技術として位置づけており、官民連携の文脈でこの発表は大きな意味を持ちます。

なぜ英国なのか

英国は量子コンピュータ研究において世界トップクラスの環境を持っています。オックスフォード大学やケンブリッジ大学をはじめとする研究機関が集積しており、政府も「National Quantum Strategy」として10年間で25億ポンド(約5,000億円)規模の投資を表明しています。Rigettiにとって英国は、技術人材・研究パートナー・政府調達案件の三拍子が揃った市場です。米国だけでなく欧州の公共・民間需要を取りにいくという戦略的な動きと読めます。

1,000量子ビットの意味

現在のRigettiの最新プロセッサは84量子ビット(Ankaa-3)です。1,000ビットというのは単純計算で約12倍のスケールアップ。量子ビット(キュービット)とは、量子コンピュータの演算の最小単位のことで、数が増えるほど複雑な問題を解ける可能性が高まります。ただし量子ビット数だけが性能を決めるわけではなく、エラー率や連結性など総合的な指標が重要です。それでも「1,000量子ビット以上」という目標を数年以内に設定した点は、Rigettiの積極的な姿勢の表れと言えます。

保有者としての感想

正直なところ、Rigettiは保有4銘柄の中で足元の株価パフォーマンスがあまり振るわない銘柄のひとつです(じわじわやられています)。それだけに今回の英国投資発表は素直に嬉しいニュースでした。ただし「計画発表」と「実現」は別物。3〜4年という時間軸はあくまで目標であり、資金調達・規制・技術面でのハードルが残っています。短期的な株価への織り込みは限定的かもしれませんが、中長期のストーリーとして「グローバル展開するRigetti」というシナリオが現実味を帯びてきたことは評価したいと思います。

【出典】 - https://thequantuminsider.com/2026/03/27/rigetti-computing-intends-to-invest-100-million-in-uk-to-accelerate-quantum-computing-development/ - https://quantumcomputingreport.com/rigetti-computing-announces-100-million-uk-investment-for-1000-qubit-milestone/


Xanadu上場完了+ノーベル賞物理学者がホワイトハウスへ——量子が「国策」になる時代

先週の予告通り、Xanadu Quantum Technologies(XNDU)が3月27日にナスダックとカナダのTSXに上場を果たしました。フォトニクス(光子)ベースの量子コンピュータ企業としては初の純粋な上場企業となります。調達規模は最大3億200万ドル(約450億円)。これで量子コンピュータ関連のナスダック上場企業は、IonQ・Rigetti・D-Wave・QUBT・Horizon HQ・Xanaduと6社体制になりました。

セクターの「顔ぶれ」が増えてきた印象です。しかし今週のもう一つのニュースが、私には個人投資家としてより重要に感じられました。

量子のノーベル賞受賞者がホワイトハウス科学顧問に

トランプ大統領が3月26日、ジョン・マーティニス(John Martinis)氏を大統領科学技術諮問委員会(PCAST)に任命しました。マーティニス氏は2023年のノーベル物理学賞を受賞した超伝導量子コンピュータの第一人者で、Google量子AIの立ち上げを主導した人物でもあります。

なぜこれが重要か

PCASTは大統領に科学・技術政策を提言する機関です。量子コンピュータの専門家が直接ホワイトハウスの意思決定に関与するということは、連邦政府の量子関連予算・規制・調達方針に影響を与える可能性があります。米国は「National Quantum Initiative」として量子技術への大型支援を継続していますが、今回の任命はその姿勢がさらに強化されるシグナルと読めます。

IonQ・Rigettiはいずれも米国政府・国防総省・エネルギー省との契約を売上の柱のひとつにしています。政策立案の場に量子の専門家が加わることは、官公庁向けビジネスの追い風になる可能性があります。

「量子が国策」という文脈の積み重ね

振り返ると、ここ数週間で「国家・政府が量子に本腰」という文脈のニュースが続いています。英国のRigetti誘致、米国のPCAST任命、中国テレコムの量子コア成長戦略……。個別企業の動向だけでなく、各国政府レベルで量子技術の重要性が高まっているという大きな流れを感じます。短期の株価はどう動くかわかりませんが、こういう地盤が固まっていく過程はコツコツ保有し続ける理由になっています。

【出典】 - https://thequantuminsider.com/2026/03/27/xanadu-becomes-first-pure-play-photonic-quantum-computing-company-to-go-public/ - https://thequantuminsider.com/2026/03/26/john-martinis-nobel-prize-winning-physicist-joins-white-house-science-and-technology-panel/


投資家目線の考察——強気と弱気、両面から整理する

今週のニュースを総合すると、量子コンピュータセクターは「実体への近づき」と「期待の先走り」が混在している局面です。

強気の根拠

Rigettiの英国1億ドル投資は、単なるIR(投資家向け広報)に終わらない実質的なコミットメントだと受け止めています。英国政府との連携が前提になっており、計画が進めば政府調達案件という安定したパイプラインにつながります。また量子の専門家がホワイトハウスの科学顧問に就いたことで、米国の量子政策が後退する可能性は低くなったと考えられます。IonQ・Rigettiにとっては中長期の商談環境が改善するかもしれません。

弱気・注意の視点

英国1億ドル投資はあくまで「計画」です。Rigettiは現在も継続的な資金調達を必要とする段階にあり、この投資を実行するための財務基盤が確保できるかどうかは注視が必要です。また、Xanaduをはじめとする新規上場銘柄に市場の資金が分散することで、既存の量子株から一時的に資金が流出するリスクもゼロではありません。

私自身は4銘柄(IonQ・Rigetti・D-Wave・QUBT)をそれぞれ長期保有でホールドしていますが、追加購入するほどの「確信」にはまだ至っていません。もう少し各社の実績数字が積み上がるのを待ちながら、じっくり見守るスタンスです。投資判断はあくまでご自身でご確認ください。


まとめと来週の注目ポイント

来週はRigettiの英国投資計画の続報(具体的な協力機関・スケジュールの発表など)と、Xanadu(XNDU)上場後の初週の値動きが注目ポイントです。また、IBMが今週「タンパク質の電子構造シミュレーション」に量子コンピュータで初めて成功したという研究発表も出ており、「量子が実用フェーズへ」という流れが続いています。こちらは来週以降に改めて掘り下げたいと思います。

それでは、また。

※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資は必ずご自身の判断と責任のもとで行ってください。