本ブログで以前量子コンピュータ関連の新規上場銘柄として取り上げていましたZPTA(Zapata AI)ですが、残念ながら事業停止となってしまいました。以前紹介した記事については以下を参照ください。
量子コンピュータ関連新規上場銘柄について:Zapata AI(ZPTA) - Twin Dad | 双子パパの資産形成・運用記
改めて量子コンピュータ関連銘柄を含む、小型株や上場したての銘柄についてはいつ破綻をするか分からず難しいなと感じているところです。
上場廃止基準についてもご紹介した記事をご覧ください。
量子コンピュータ関連銘柄と米国株上場廃止のリアル - Twin Dad | 双子パパの資産形成・運用記
今回はZPTAが経営破綻をした理由や我々投資家が事前にできる対応策などについてご紹介したいと思います。
ZPTAの事業内容について
以前の記事の振り返りも若干含まれますが、まずはどういった会社かというところからご紹介したいと思います。
Zapata AIは、もともと量子コンピューティングの分野で注目されていた会社です。その後、生成AIのソリューション提供に事業の方向を切り替え、コンテンツ作成を支援するツールの開発と提供に力を入れていました。一時は日本企業との協業など傍目には順調に成長しているかのように見えていました。
しかし、SPAC(特別買収目的会社)との合併でZapata AIという名前に変えた後も、新しい事業の成長は期待通りには進みませんでした。
経営破綻の理由・影響
これからは経営破綻に至った理由についてご紹介したいと思います。経営破綻が起こった理由とその結果我々投資家へとどういった影響があるかの観点で整理してみました。
金融トラブルによる経営破綻
2024年3月、Zapata AIはSandia Investment Management LPから普通株125万株を取得しましたが、それに伴い250万ドルの現金を返済する必要がありました。この際、株価が特定の条件を下回ったため、Sandia側が予定より早く支払いを求めたことで資金繰りが厳しくなりました。
さらに、他の債務も合わせて約230万ドルの負債が問題となり、会社全体の財務状況が大きく悪化しました。この結果、経営陣は2024年10月7日に取締役会を開き、事業を停止する決定を行いました。
株価の推移
SPACとの合併後、Zapata AIの株価は大幅に下落しました。4月1日に上場時には5.7ドルだった株価は経営破綻前では1ドルを切るまでになり、経営破綻後の今は0.08ドルまで下落しています。
新しい事業への期待に応える成果が得られなかったことが主な原因で、これにより上場基準を満たさなくなり、さらに企業評価が下がりました。
上場廃止基準を下回る株価の低迷は資金調達の難しさを増し、経営悪化の一因となったと考えられます。
最後に
今まで何度か投資にはリスクがあるということ、余剰資金での投資を本ブログでもご紹介してきましたが、今回のように実際に経営破綻をして上場廃止となるとやはり常にリスクについては意識して投資をしていく必要があるなと改めて思いました。
最後のまとめとして、以下2点については投資をする際には特に意識していくことが重要ではないでしょうか。
- リスクの把握と予測
SPACを利用して上場する企業の場合、市場動向をよく観察し、財務状況や事業計画を慎重に確認することが重要です。 - 分散投資の重要性
特定の企業や業界に集中せず、分散して投資することで、リスクを軽減することができます。
本記事執筆時点(2024年12月)ではその他の量子コンピュータ関連銘柄は好調ですが、いつまた経営破綻をするかは分からない状況です。あまり一つの銘柄に入れ込みすぎずに分散、余剰資金での投資を意識しながら投資を継続していきたいところです。
最終的には100バガー銘柄が1つでも含まれていると嬉しいですよね。
それでは、また。